TC207/WG1。1997年3月5日発行のISO Guide64(製品規格に環境側面を導入するための指針)を作成しました。この規格は、製品の設計・規格に関する標準の作成者向けに作成されています。 TC207/WG2。1998年12月15日発行のISO/TR14061(森林マネジメント)を作成しました。このTRは森林経営における認証の際に参照されています。 TC207/WG3。2002年10月24日発行の環境に配慮した製品設計に関するISO/TR14062を作成しました。このTRは製品設計・製造の際に、環境との入出力(環境負荷)を考慮する事に関する指針を掲載しており製品の企画・設計を行う際の使用が期待されています。 TC207/WG4。環境報告書に関する内容も一部含めて、組織内外の関係者とのコミュニケーション方法に関する企画つくりを行う予定です。 TC207/WG5。組織レベル、プロジェクトレベルの温室効果ガス放出の測定、報告及び検証に関する指針を作成する予定です。すでに国際的なルール作りが行われている地球温暖化にかかる排出権取引に関係して、データの記載やその検証を行う方法とそのレポートの作成に関する規格になると思われます。 TC207/WG6。温室効果ガスに関する立証及び検証を実施する機関に対する要求事項についての規格を作成する作業グループが2004年に設置されました。第三者認証に関することを規定することにしていますが、認定プロセスや個人の力量に関する要求事項は含まないことになっています。
各SCにおいて使用する用語の定義の整合性をはかりISO14000シリーズにおける用語規格を作成することを目的として活動を開始しました。しかし、用語の整合性を図ることはISO14001において解釈に何らかの影響を与えるとして注意深い対応を求められました。結果、一つの用語に各セクションごとの定義を併記するカタチをとったISO14050を1998年に発行しました。2002年にはSC6を解散し、各SCからの代表としての位置づけを明確にした参加者によるタスクグループとして再結成され、注意深い作業を行うために、現在でも作業がなされています。
LCAインパクトアセスメントとは製品の一生涯にわたっての入力、及び環境への出力の環境への影響(インパクト)を評価しようという考えのことです。LCAインパクトアセスメントには入出力を原因ごとに分類してそれぞれ影響を評価する段階と総合して評価する場合があります。規格の中で、「環境からの入力、及び環境への出力」という表現が使用されますが、もっとわかりやすい表現で「環境負荷」といっても差支えがないと考えられます。
LCA手法を使うことで、その製品のライフサイクルにわたっての環境との入出力と潜在的環境影響が把握でき、同様な製品との比較や、環境上の改善についてライフサイクル上のどこにおいて行うべきかなどの理解が可能になります。したがって、組織の中で生産技術に関わる人、環境管理に関わる人、そして購入担当の人が、これらの規格を通じてLCAについて理解することが期待できると考えられます。
ライフサイクルアセスメントとは製品の生産、使用に伴う環境からの入力や環境への出力と環境影響との関係を、資源の採取、生産、運搬、使用、廃棄という、製品が出来るときからその使用や廃棄にいたる製品の一生涯にわたって評価しようという考えのことです。例えば、冷蔵庫についていえば、冷蔵庫の材料となる金属や合成樹脂など原料の採取や、輸送、素材メーカーでの生産、部品加工、組み立て、製品の使用、リサイクル、廃棄までの流れを言います。 ①1997年6月発行の環境からの入力及び環境への出力を扱う手法の規格としてライフサイクルアセスメント手法に関する一般原則を記載したISO14040を作成しました。②1998年10月発行のLCAインベントリベータ(LCA手法を用いて解析する際に基礎となる環境からの入力及び環境への出力データ)の扱いにかんして記載したISO14041を作成しました。 2000年3月発行のLCAインパクトアセスメントの手法(環境からの入力及び環境への出力と環境上の潜在的影響との関係を考慮した解析方法)に関して記載したISO14042及び一連のLCA手法実施の結果に関して記載したISO14043を作成しました。2000年3月発行のLCA手法を使った例として、LCAインベントリベータに関するISO/TR14049を作成しました。2002年4月発行のデータフォーマットに関する規定を記載したISO/TS14048を作成しました。LCAインパクトアセスメントの実例集としてISO/TR14047の案を作成しました。
1999年11月に発行された環境パフォーマンス評価を行う際の組織活動に関する指標であったり、環境負荷に関するデータの指標などを記載したISO14031を作成しました。環境パフォーマンスとは環境マネジメントシステムの結果・成果のことと考えられます。組織が環境に関する独自の活動を評価する際に使うと考えられるよう意図された規格であるといえます。また同日には環境パフォーマンス評価の実施例を集めたISO/TR14032を作成しました。
2000年3月発行のISO規格の規定に合ったライフサイクルアセスメント手法に基づいて数値情報を環境ラベルとして提供する場合に提供する組織やラベルに関する規定の案を記載したISO/TR14025を作成しました。環境ラベルを作る際は企画に基づき具体的な基準を必要としますが、その基準は環境ラベルを表示するデータを提出する組織が作るのではなく、第三者が関与して作成するのがよいと考えられています。
1999年9月発行の製品やサービスを供給する組織が第三者の認証を受けることなく独自で環境を発行する場合(自己宣言環境ラベル)に、環境ラベルを発行する組織や環境ラベルのデザインや表記に関する規定を記載したISO14021を作成しました。自己宣言に基づいて環境ラベルを使用する際、禁止事項やリサイクルに関する環境ラベルの表示方法など複数の具体例も含め記載されています。
1999年4月発行の第三者の立場(製品の買い手や売り手ではない立場)の組織、例えば日本では「エコマーク」を発行している(財)日本環境協会、いくつもの基準のもとに認証して発行する環境ラベルを対象に認証を行う組織やラベルに関する規定を記載したISO14024を発行しています。よって規格を実際に使うことになる(財)日本環境協会の方が日本代表の国際委員となって規格つくりに参加していました。
1998年発行の環境ラベルに関する主要な9つの原則(例えば環境ラベルを発行する組織が行う努力規定など)を記載したISO14020を作成しました。ISO14020は他のISO14000シリーズの環境ラベル規格の対象とならない環境ラベルに対し、適用することが意図されています。よって、全ての環境ラベル共通に考えられる原則が規定されている規格と考えられます。
土地取引などで行われる、サイトアセスメントのプロセスを記載したISO14015が2002年に発行されました。ISO14015は国内外で土地などを売る側、買う側または資金を提供する立場の組織の人が取引対象物に対し環境に対するアセスメントを行う際にやり方を記載したものです。しかし、土地環境基準や測定方法などは規格には含まれていません。よって、土地取引に携わる人は、この規格のほかに関連する法律などの規制基準や測定に関する技術基準を必要にあわせて別途用意しなければいけません。
1996年9月発行の環境監査の主な項目を記載したISO14010、環境マネジメントシステム監査のプロセスを記載したISO14011、また環境監査員の資格要件を記載したISO14012を作成しました。いままで、国内においては環境審査員資格の評価登録基準のベースとして使用してきましたが、この3つの規格と品質マネジメントシステムの監査規格を統合した合同の規格であるISO19011が2002年に発行され以後ISO19011が使用されています。
ISO14001を担当しています。最初の版は1996年に発行されています。ISO14001は環境マネジメントシステムの認証の基準に使用される要求事項を規定しています。2004年にISO9001との両立性の向上及び要求事項内容の明確化を目的として要求事項その他を書きなおした改訂版が発行されました。 ISO14004を作成し、さらにISO14001に合わせて2004年に改定しました。14004は、環境マネジメントシステム構築のための指針を記載しています。ここでの環境マネジメントシステムはISO14001が扱うものと完全一致しているものではなく、より広い環境マネジメントを対象としています。改訂版においては、実際のシステム構築の経験を踏まえ環境側面の特定をリスクアセスメントの一般的プロセスをベースにして説明したり、環境マネジメントシステム文書の例として「マネジメント」という表現を使っています。認証の基準としては直接使わない規格ですが、システム構築を検討する人には大いに参考となる規格といえます。
ISOのTC207で作っている規格のことを総称してISO14000シリーズといいます。これはTC207で作成する規格の番号がすべて1400台になるからです。この14000シリーズは大きく分けて、①環境マネジメントシステム、②環境監査、③環境ラベル、④環境パフォーマンス評価、⑤ライフサイクルアセスメント、⑥用語および定義、並びに⑦その他から構成されています。①~⑤はTC207内に設定されている分科委員会出のテーマです。⑥は当初SSC6という分科委員会として発足していましたが2002年TCGとして再結成されて活動を続けています。
当初、環境マネジメントシステムの国際的な規格を作成するかでISOのなかで議論され、結果1993年にISO14001の規格作成にとりかかりました。規格作成には環境マネジメントシステムだけではなくそれを効果的に運用するための指針、監査の指針、環境ラベルの指針、環境活動の成果を評価する指針、製品等の製造や使用における環境負荷に関する指針などの作成も行うことが併せて決定されました。ISO14001は1995年に規格現行が出来上がり、1996年に発行されました。
地球環境問題に対して、ISO9001のようなマネジメントシステム規格の利用が考えられるのではないかというアイディアのもと1992年に英国規格協会(BSI)から、BS7750が発行されました。1992年は英国内においてBS7750をもとに試験的に環境マネジメントシステムの構築も行われています。BSIはISO9001の国際規格検討のときもBBS5750という国家規格をいち早く発行しておりマネジメントシステムのパイオニア的な存在となっています。
日本ではJISが工業標準化法によって制定されているため、JISと法律を混同している方が多いと見受けられます。JISは認定や認証の際の基準として使用され違反した場合に適用される処罰規則を持っているJISマーク制度にも使われます。しかしJIS自体は使用者の意思に任されている任意規格です。よって、JISが公になる時は「制定」という表現を用います。しかし、発行や施行という表現は用いません。ちなみにISOの場合は発行という言葉を用います。
ISO規格は、使用や適用が使用者の意思によってゆだねられている任意規格と呼ばれているものです。1995年に締結された世界貿易機関/貿易の技術的障害に関する協定に基づき、世界的な規制緩和の流れとして強制法規の技術基準による規定による規制やJISのような標準が貿易障害とならないように、各国の技術基準や標準などの基礎として国際規格を使用することが国際的なルールとなりました。よって、JISはISO規格の内容に可能な限りあわそうとしています。
ISOは国際標準化機構といって、製品やサービスの国際交流を容易とし、知的、科学的、技術的及び経済的活動分野における国際間での協力を補助するために世界的な標準化及びその関連活動の発展促進を目指している非政府組織であります。ISOは1947年2月23日に設立され、スイス・ジュネーブにあります。
実際の規格作りのプロセスでは規格の種類や、原案の素案段階から最終原稿段階までの各過程に応じて、ISOの会員団体による原案承認投票に関するルール(例えば「承認投票権を持つメンバーによる投票の2/3以上の賛成、かつ1/4以下の反対で承認とする」など)を設けています。しかし、投票の結果で承認された場合でも、さらに反対者の意見を可能な限り取り入れて、コンセンサスのレベルを上げる努力を行うようにしています。
ISO規格における合意(コンセンサスといわれることもある)の意味はISO/IECGuide2によると「実質的な問題について、重要な利害関係者のきわだった反対がなく、かつ全ての関係者の見解を考慮することに努める過程、及び対立した議論を調和させることに努める過程を経た上での全体的な一致」と定義づけられています。また、定義に付随した備考では「合意は必ずしも全体の一致を必要としない」とも書かれています。
ISO規格における標準(規格)の定義は次のようになっております。「与えられた状況において最適な程度の秩序を達成することを目的に、諸活動またはその結果に対する規則、指針または特性を共通かつ繰り返し使用するために定める文書であって合意によって確立され、かつ公認機関によって承認されたもの」また、定義に付随した備考には「規格は科学、技術及び経験を集約した結果に基づくのがよく、社会の最適な利益を目指すことが望ましい」とも書かれています。